ジャニーズの人気グループ『SixTONES』が2021年8月11日に5thシングル「マスカラ」をリリース。
「マスカラ」リリースを記念して、ラジオ番組『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』で、「土曜ラジオ劇場『マスカラ』」の企画がスタート。
今回は「土曜ラジオ劇場『マスカラ』」についてや、メンバーが脚本したストーリーを紹介していきます。
土曜ラジオ劇場『マスカラ』とは?
ラジオ番組『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』の新企画で、メンバー1人1人が脚本を考え、1つのラブストーリーを作り上げていく6話完結のラジオドラマ。
シングル曲『マスカラ』の歌詞にある「凡庸なラブストーリー」から着想を得て、1人1話ずつストーリーを執筆し、ラジオ番組で朗読していくよう。
テーマはこのようです。
- 泣ける
- 切ない
ティーンに刺さる(2021.7.3)ティーンに刺さって鬼バズる(2021.7.10)ティーンに刺さってありえん鬼バズる(2021.7.17)ティーンにガン刺さりのありえん鬼バズり(2021.7.24)ティーンにガン刺さりのありえん鬼バズり、てか髪切りたい(2021.7.31)ティーン鬼(2021.8.7)- ティーンに刺さる(2021.8.14)
それでは、メンバーが脚本したラブストーリーを紹介していきます。
土曜ラジオ劇場『マスカラ』第1話 ジェシー
<2021年7月10日放送>
脚本:ジェシー
カーテンを開け、花の水やりをする君。
コーヒーを飲みながら、それを見る僕。
これが今の、二人の朝の習慣である。
うるさいアラームを止め、おはようのキス。
焼きたてのトーストの香りに包まれ、ギリギリまで笑い合う。
そんな付き合いたての頃の朝とはすっかり変わってしまったけれど、君と過ごす何気ない一日。
心地の良い幸せな一日が始まる。
「行ってきます」
そう言って今日も玄関で抱きしめ合った。
土曜ラジオ劇場『マスカラ』第2話 森本慎太郎
<2021年7月17日放送>
脚本:森本慎太郎
いつものように仕事へ行く。
いつものように家事を始める。
いつものように二人の時間が流れていく。
「わすれもの」と戻ってきた僕。
「ん?」と困り顔の君。
「あ、もうひとつ忘れもの」とキスをする僕。
「ふふ」と照れる君。
付き合いたての頃の二人のように、照れ、笑い合い、そして・・・
「はい、いってらっしゃい」
またキスをして君は送り出した。
土曜ラジオ劇場『マスカラ』第3話 松村北斗
<2021年7月24日放送>
脚本:松村北斗
最寄りの駅まで徒歩で8分。
そして電車に15分間揺られる。
乗り換えはない。
(ブーーッブブッ)
このパターンのバイブレーションを設定しているのは一人だけだ。
『今日もくれぐれも事故とか気をつけるんだよ。いってらっしゃい。 私』
『わかってるよ。いつもありがとう。いってきます。 僕』
(ブーーッブブッ)
『今日も外は暑い? 私』
そういえば、文面の最後に「私」や「僕」を付けるのは僕たちだけの特徴だ。
いつだかの昔に「二人だけのって嬉しいじゃん」と君が決めた。
心配性な君から始まったメールは、なんとなく一日中続く。恒例のことだ。
「今朝のキスについては触れないんだなぁ」なんて思いながら返信を打つ。
『暑いよ。また夏だね。外に出るときは気をつけてね。もう倒れたりしないようにね。 僕』
土曜ラジオ劇場『マスカラ』第4話 京本大我
<2021年7月31日放送>
脚本:京本大我
「続いては今日のお天気です。今日の関東地方は〜…」
あなたが仕事へ向かってから、何気なくテレビをつける私。
(ジジジジジジ…チーン)
そしてひとり、いつものように遅めの朝食を準備する。
あなたが好きなブルーベリーのジャム、気づけば私の朝にも欠かせなくなってた。
付き合ってから今もずっと変わらないことがある。
それは、あなたが職場に着くと
『無事に着いたよ。 僕』
と必ずメールをくれること。
だけどたまに待ちきれなくて、先に私からメールしてしまう日もある。
そして、今日も
『朝のキス、ビックリしたけど嬉しかったよ。 私』
そう打ちかけたけど、やっぱちょっと照れくさくてなんでもない内容を送ってしまった。
(ブーーッブブッ)
あなたはいつも、約束を忘れずに私達だけの返事をくれる。
暑さに弱い私の体調も気にかけてくれる。
決めた。
朝のこと、あなたが帰ってきたら自分の口で伝えよう。
土曜ラジオ劇場『マスカラ』第5話 髙地優吾
<2021年8月7日放送>
脚本:髙地優吾
(セミの声)
今日は検査結果が出る日だ。
ただ日中の暑さで少し倒れただけなのに。
医者に検査を勧められ、大袈裟だと思っていた私。
言われるがままに受けた検査。
「どうせ大したことない。帰りに駅前のケーキ屋さんでも寄って帰ろう。」
いつも通りの化粧をして、彼に買ってもらった日傘を差して家を出た。
日傘を差しながらにやける私。
病院に着いて早々、待合室ではなく別室に呼ばれた。
「あぁ、検査結果聞くだけだから早いのね。」
と思った私。
「失礼します。」
そこには、パソコン越しに険しい顔をした医師がこっちを見ていた。
その後、私は言葉を失った。
「……半年?長くて一年?」
理解ができず思わず笑ってしまった。
でも、頬には涙の跡が…。
帰り道、スマホを開く。
彼とのやり取りの途中だった。
『今日ケーキ買って帰るね。それと、家に帰ったら伝えたいことある。 私』
朝のことを、家に帰ったら自分の口で伝えよう。
それがまさか、こんな報告になるとは。
「どうしよう、言えるかな私…。」
笑いながらも涙が止まらない。
土曜ラジオ劇場『マスカラ』第6話 田中樹
<2021年8月14日放送>
脚本:田中樹
(電車のドアが開く音)
電車に15分揺られ、8分ほど歩く。
いつもと同じ帰り道。
『もうすぐ着くよ。 僕』
いつも通りのあなたの帰りを待つ、いつもと違う私。
『わかった。待ってる。』
(玄関ドアの開く音)
「ただいまー。」
「おかえり。」
「どうしたの?そんな暗い顔して。」
「話があるって言ったじゃん?」
(冷蔵庫を開ける音)
スーツを掛け、冷蔵庫を開けていつものビールに手を伸ばす、彼の背中に話しかけた。
「うん、何かあったの?」
「あのね、別れたいんだ。」
長い沈黙が二人の時間(とき)を止める。
永遠にも感じるこの沈黙を、彼のありきたりな質問が遮る。
「なんで?」
「好きじゃなくなったんだ。」
あなたに、初めて嘘をついた。
あなたにとっての私との時間を“凡庸なラブストーリー”のままにしておきたくて。
男女が出会って別れる。
どこにでもあるラブストーリー。
僕たちの過ごした時間は、特別だった。
他の誰とも違う、僕たちだけのありきたりな時間。
ありきたりなキス。
君を“凡庸なラブストーリー”で終わらせたくなかった。
こんなことなら、始まらなきゃよかった。
まとめ
「土曜ラジオ劇場『マスカラ』」についてや、メンバーが脚本したストーリーを紹介してきました。
全話を一気読みするとまた違った視点でも読めるのではないでしょうか。
SixTONESが紡いだ珠玉の“凡庸なラブストーリー”。
あわよくば、この二人には幸せになっていただきたいものですね。
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